今日(2/2)は、曇りがちながら、時折日差しのある心地よい1日。
“地方創生”が言われている昨今、各都道府県共に人口対策の一つとして、U・Iターンを推進し、TVでもU・Iターン者を取り上げている番組を見る。
U・Iターン者には、空き家の無償提供、農地の無償提供、農業従事者希望者には、生活費補助と農業技術の習得等のサービスまで付いている。
更には、”地域おこし協力隊”なる国の制度で、各自治体が要望する内容にて、手を挙げてくれた方を採用し、3年間は、給与支給で活動してもらい、出来れば3年後も、その地域にて起業等を行い定住してほしいとの狙いもある様だ。
今、全国に2700名程度おられる様で、江津市でも、2名(?)が活動されている。
更に、江津市では、ビジネスコンテストの賞金や駅前空き店舗活用に補助金を出す制度もある。
ビジネスコンテスト等は、各所で実施されている模様。
私がUターンした10年前には、空き家対策、農地対策として、補助金が出る程度だった。
しかも、私はUターンとしてはカウントされてもいなかった。
当時のU・Iターンの定義は、居住地、仕事の相談を市町村に行った方だけだったが、現在は、住民票を移した方すべてに対して調査を行い、U・Iターン者数を算出しているらしい。
ここ数年で、U・Iターン者への環境も変わってきている事で、都会の若者が興味を示している物と思われる。
下記、HPの記事でも、色々な分析はしているが、明らかに官庁系の取り組みの成果と思われる。
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1611/28/news046.html
とは言っても、UターンとIターンは、同じには考えられないのではないかと思っている。
更に、Uターンの理由は、人それぞれ。
1.家業を継ぐため。
2.実家はあるが、仕事はUターン後探す。
3.実家は無くなっているが、生まれ育ったところに帰りたい。家、仕事はUターン後探す。
4.定年退職でUターン
5.その他(介護等)
これらのUターン者の共通点は、戻る場所には知り合いがいて、かつ土地勘もある事。
それに反して、Iターンには、色々な物が皆無の状態。
(ただし、配偶者の故郷に、Iターンは、別かな?)
地元の人間が、高校卒業後、かなりの方々が他地域へ出ていく現状にも拘わらず、縁もゆかりも無いところにIターンするのは、何故なのだろうか?
都会で育った方は、地域の希薄、通勤地獄(満員電車)、コンクリートジャングル、物価高・・・・・・。
その反面、地方では、人の繋がりが濃厚、通勤は自動車、自然環境が豊富と、都会育ちの方にとっては、今まで経験していない事であり、それが未知の魅力となっている感じがする。
更にIターンし、生活する事に、色々な補助金等が出るとなると、「行ってみるか」となっている様な気がする。
切っ掛けは、何であっても、地方に、目を向けてくれることは、有り難い事。
勿論、中には上手くいかず去っていく方もおられる。
自論ではあるが、最近大手企業で運動会や社員旅行が復活しているニュースを聞く事があり、この事とIターン現象は、同じではないかと思う事がある。
私が、入社した時には、運動会等の行事があったが、それから数年後運動会も無くなり、課等の組織での社員旅行も、次々に姿を消した。
その原因としては、「休みまで上司(社員)と共にいたくない。」「休みは、家族と共に過ごしたい。」「自動車文化となり、家族旅行等の家族等での楽しみが優先」等だったと思っている。
それと同時期に、”企業戦士”なる言葉も無くなり、「企業>家庭」から「家庭>企業」になったと思っている。
運動会、社員旅行などの行事は、それなりに面白い。
それに反して、事前準備やもろもろの根回し等は、なかなか大変だった記憶がある。
しかし、この経験がない方にとっては、Iターンと同様に未知の物への魅力になっているのではないかと・・。
Iターンされた方を何人か知っていて、定職に突かれている方と、地域活性化のお手伝いをされている方がいる。
特に、地域活性化のお手伝いして頂いている方には、頭が下がる思い。
大変ありがたい。
しかし、我々世代からすると、「定職に就かず将来どうするの?」と心配になってしまう事もあるが、今の若者は、「インターネット等で、色々なあらたなベンチャービジネス等での成功者が紹介されている事もあり、自分もいつかは?」と思っているのか、将来を何も心配していないようにも思える。
大きなお世話とは思うが、やっぱり「将来大丈夫?」と言いたくなってしまう。
個々のU・Iターン者は、色々な事情もあり、島根に来ていただいているのだと思う。(私も含め・・・。)
しかし、補助金等が付いてのU・Iターンは、本来の姿ではなく、予算がいつまでも続く訳では無く、予算が取れる時に目先の事だけでなく、恒久対策も行う必要があると感じる。
上記でも述べた様に、18歳を機に進学、就職で県外に出る方が異常に多い。
その対策として、高校生に地元企業を知ってもらう取り組みで、地元就職に結びつけている。
また、企業誘致のPR、地元企業のレベルアップへの取り組み等が行われている。
これらの取り組みが、いずれ目が出てくると思っている。
国の施策として、中央官庁関連施設の地方移転を進めるとの政策が発表されたが、残念ながら島根県に移転を望んでいる施設は無い様だ。
この施策を、各官庁での検討ではなく、無条件に割り付ける施策も必要ではないかと思っている。
同様に、島根県の大学の定員を増やすべく、大学の新設、学部の増設も必要ではないかと考えている。
現状の島根県の大学、短大は、5つだけ。
●大学
島根大学
島根県立大学
●短期大学・短期大学校
島根県立大学短期大学部
島根県立農業大学校
島根職業能力開発短期大学校
私立大学は、難しいとは思うが、国公立大においては、都市部の大学の定員を少なくし、その分を地方に割り付ける施策は、可能だと思う。
つまり、18歳での県外進学を減少させる対策だ。また、県外からの進学も受け入れる事となる。
学生時代4年間又は2年間を県内で過ごしてもらう事で、県内の企業の事、将来の事をしっかり考えてもらう時間を作る事になると考える。
更には、県内進学となると、親の金銭的負担もかなり軽減される。
誘致を検討している企業にとっては、誘致先で新入社員が確保できるか否かが、大きな決め手となっている様で、大学卒業生が多いとなると、誘致も進む可能性が出てくる。
地方創生対策としの、補助金ばらまきだけではなく、国内の人口バランスの最適を目指す必要を感じている。
今日は、少々長くなりました。
読んで頂いてありがとうございました。