12月092009
元重製陶所のすり鉢
先日、商工会議所の方と市内の企業を順番に訪問している時の事。
ある企業を訪問したところ、商工会議所の方が、社長は現場のはずだからと、いきなり製造現場に。
作業中の方が社長と紹介され挨拶すると、どうも見覚えのある顔。
「あら。元重先輩帰っておられたんですか?1級後輩の山藤です。」
「おお。どっかで見た顔だと思ったよ。ちょっと待ってろ」
この企業は、”元重製陶所”
すり鉢を作っておられる会社だ。
社長は、すり鉢に釉薬を塗布する機械の前で作業中。
釉薬を塗布する機械は、なかなか面白い。
「この機械、面白いですね。」
「自分で開発したが1年かかったよ。」
「特許申請もしてあるのですか?」
「申請したよ。」
さすが機械工学科卒業。
元々、元重製陶所は、石見焼の植木鉢や色々の焼き物を作っていた。
子供の頃、父が大量の植木(ベコニア、サツキ等)を育てていて、
「元重に植木鉢を買いに行ってくる。」と言っていた事を覚えている。
しかし、今やほとんどがすり鉢生産になっているとの事。
上記HPによると、年間25万個も作っている様だ。
「先輩、すり鉢は、各家庭に1個か2個あれば一生もんで、それほど売れるイメージが無いのですが?」
「江津では売れないが、都会では結構売れる。」
後で考えると、とんかつ屋で、小さいすり鉢にゴマが入ってお客の前に出てくる事がある。
お客は、自ら擦って、そのすり鉢にソースを入れるのだ。
ラーメン屋ですり鉢に麺が入って出てきた事もあったような。
お店等での需要があるのかも?
その証拠が上記HPのアドレスにも現れている。
“suribachi”(すり鉢).jp
上手くニッチな所を見つけた感じがする。
なかなか、江津市で全国シェアで語れる生産品は無いが、数少ない全国シェア製品なのだ。
しかも、価格も他ライバル社に比較して安い。
底面にシリコンを貼り付ける事で、滑る事も少ない優良商品。
すばらしい。しばし、感服。
元重先輩は、中高の先輩であり、ご実家が元重製陶所である事も存じていたが、その元重製陶所をどなたが継いでおられるかを認識していなかった。
大学卒業後、かなり若い時から帰ってこられてるとの事。
「長男だし・・・・・。」と言っておられた。
すり鉢をご用命の方は、上記HPからどうぞ。
通販もあります。