4月242012

今夏の電力

今日(4/24)も、朝から晴天。
大分県では30度を超えた所もあったようですが、この当りも23度ぐらいまでは上昇したようです。
明日は、最高気温27度の予報。

気温が上昇してくると心配なのが今年の夏の電力。
そんな中、今夏の電力予想が発表された。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120423-OYT1T01444.htm?from=top

東電が4.5%の予備率。関西電力が-16.3%と不足の予想。
電力は、気温により大きく変動する。
更に、日中と夜間とでは大きく変動する。
夏の危機的な時間は、午後の数時間。かつ数日間。

先日のTVでは、「その数時間のために原発を再起動するのか?」と言っている方がいた。
その数時間が大変なのだ。

昨年の様な、計画停電や工場の土日稼動を実施すれば確実に使用料を低減させることは出来るが、使用料はノンコントロール。
気になるのが例えば中国電力で見てみると予想使用最大電力量が1182万Kw、予備率4.5%。
供給可能電力量を計算すると、1235万Kw。
昨年の様に三隅火力発電所が不適合により停止し100万Kwがなくなると、供給可能電力量は、1135万Kwとなり一気に予備率-4.0%となってしまう。
発電所は、機械的要素が多く、いくら管理していてもトラブルを無くすのは困難。
トラブルが発生しても、半分の出力だけは確保できる様になっている箇所も有る。

ある発電所が緊急停止した際に、各発電所はその分を補う為に、自動的に出力を上げる機能が付いている。
しかし、定格通りの出力で運転していた場合、数%は一時的にあげる事が出来るものの、その要求が過度なものになると、発電機が危険と判断して停止する事もありうる。つまり発電所が連鎖的に停止し、大停電となる可能性がある。
つまり、予備率が一桁台は、かなり危険な範囲と考える。

更に、TVにて、「この数ヶ月間で、供給可能電力量が何万Kwか上積みされていて、電力会社の言っている事は信頼性がない。」と言っている解説の方も。
各電力会社の保有している発電所は、全て公開されており、隠せるはずもない。
自社努力とすれば、休止中の火力等の再稼動のメドが立ったとか、定期検査期間見直し等で電力量が増えたと考えられる。
また、自社以外のIPP、PPS業者(各工場が保有している自家発電等)からの電力買取交渉で確保されたもの、更にはこの7月から自然エネルギー発電全量買取が始まる事(これは、質の悪い電気を買うことで別の問題はあるが)等を調整しての上積みと想定される。
その努力を、信頼性が無いと片付けては、視聴している国民は勘違いすると思う。

今年の夏も、電力が不安定な状態である事は間違いない。
政府は、早期に国民に対して、どう対策を打つのか明確にすべきである。
企業に土日稼動をお願いするにしても、早く手を打たなければならないと考える。
昨年も、「土日稼動で子どもの面倒を誰が見てくれるのか?」等の問題も出てきた。

空転している国会にも期待が持て無いし・・・・。
各家庭では、節電と停電しても問題ない対策(冷蔵庫内の食料を確保を最低限にしておく等)をしておく必要がある様だ。

原発再稼動の問題に関しては、今まであまり触れてこなかったが、今の政府の対応では、地元及び橋下大阪市長が怒るのも当然と言える。
大阪維新の会は、当初すぐの原発全廃とは言っていなかったが、今の対応が続くと即全廃との発言に変る可能性も出てくる。
今の原子力発電所の出力分のほとんどを火力発電所に移行するとしても、数基は火力発電所の建設場所の確保、設計、建設を考えて5年程度で完成すると思われるが、全量となると何年かかることか?LNG等の燃料代の増加に伴う電気代値上げは別問題として。
地熱火力、風力等の代替が可能と訴える方もいるが、出力量、電気の質等の事を考慮すると、即効性は厳しい。

CO2対策もあり、原発の建設推進の施策を取った事の判断の賛否は別にしても、いかなる状態でも大気中に放射能を放出してしまう事は良くない。
福島第一原発の分析がいつ終了するのか?とは言っても放射能で目視できない箇所をどう推定するのか?
各地で予想される津波の高さに対して、所内の電源を確保できるのか?
更に、いま実施されているストレステストの定量的評価基準の明確化等を含めた工程表が明確になってない今、誰も再稼動OKとは評価できない。
経済対策の一環としての原発再稼動は勿論理解できるし、大変重要な事。以前から当面の電力の安定を考えると再稼動は必要だと書いてきた。
しかし、国民の生活の危険性が無い事がまず一番。その方向性が示されていない以上再稼動は出来ないと思う。

今の政府の電力施策にしても、沖縄基地問題にしろ、何かしら順番が違うと思うのが国民ほとんどの意見ではないでしょうか?

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