9月052012

政府の意味不明な理由

今日(9/5)は、全国的に不安定な天候の予報があったが、江津市でも雨が降ったり、日差しが出たりと、めまぐるしい天気でした。

昨日、政府が夏の節電検証として、大飯原発の起動が無かったら、「予備率2.2%」と発表した。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0402S_U2A900C1PP8000/

これは、西日本全体および中部電力の60Hzエリアの数値の様だ。
実際に最大需要を記録したのが8月3日。
その日の予備率11.4%。大飯原発が起動していない場合は、8.6%だった。
安定供給に必要な水準を3%と定義しており、それからすると大飯原発の起動が必要はなかったとなる。

しかし、火力発電所のトラブルが昨年より少なかった事と、水力発電所用のダムの水量が予定より多かった事、予定以上の日射があり太陽光発電の供給力が上がったことその要因と。

説明が正しいだろうか?
予備率が窮地に追い込まれるのは、12時から15時くらいの間の瞬間電力。
その需要量にもっとも影響を与えるのは、その時の気温だ。
今年は、平均温度、熱帯夜の数等では、暑い夏だったと言えるが最高気温を更新した一昨年と比較すると、最高気温は、数度下回ったはず。
つまり、大飯原発の起動を検討した時に、最高気温を何度と予想したのか?
その予想した最高気温の時の需要量は、過去の需要量および昨年等の省エネ実績等を分析すると推定できるはず。
まずは、予想した最高気温と8月3日の気温との比較が最も影響するが、全く触れていない。これが何%寄与したのか?

火力のトラブルが、少なかったことは、昨年は、とにかく起動させる事が優先で、その準備もできていない状態で、起動していたが、今年は、電力会社および発電所作製会社等の事前の点検等が功をそうしているものと思われる。
これについては、元火力屋としては、評価するべきだと思う。
それは、さておき、これが何%寄与したのか?

更には、数値的には、かなり低いとは思うが、水力、太陽光の発電の寄与率。

これらを明らかにしないと、検証にはならない。

大飯原発の起動は、正しかったと思っているが、この検証結果では、無理やり大飯原発の起動は正しかったと言っているようなもの。

以前の2030年の原発稼働率を何%にするか、意味不明の論議があったが、政府は、正しいデータを国民に提示する必要を感じる。

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